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vol.141「セブン&アイ/ 納品期限の緩和でコスト低減」

週刊 戦略調達
  【今週のトピックス】   セブン&アイ・ホールディングスは傘下のコンビニエンスストアやスーパー事業で加工食品の納品ルールを緩和しました。対象は対象は賞味期限が6カ月以上ある常温保存できる加工食品全てで、納品期限についてメーカが定める賞味期限の1/3を過ぎるまでに納品するものと ...
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vol.141「セブン&アイ/ 納品期限の緩和でコスト低減」

 

【今週のトピックス】

 

セブン&アイ・ホールディングスは傘下のコンビニエンスストアやスーパ
ー事業で加工食品の納品ルールを緩和しました。対象は対象は賞味期限が
6カ月以上ある常温保存できる加工食品全てで、納品期限についてメーカ
が定める賞味期限の1/3を過ぎるまでに納品するものとする「1/3ルール」
から、1/2を過ぎるまでに納品すれば良いものとする「1/2ルール」に変更
するものです。


鮮度や賞味期限を重視する消費者の需要に対応するため、これまでは1/3
ルールが小売業界の慣習となっていました。卸で在庫している間に納品期
限が切れてしまったり、納品期限が切れているのに卸や小売店舗に納品さ
れたものはメーカなどに返品となってしまい、返品された商品は通常のルー
トでは販売できませんので大半が廃棄となってしまいます。


ですので、今回の納品期限の延長はこうした食品ロスの削減につながると
共に、在庫期間が長くなる事を活かしたより大口での発注による配送頻度
の減少や返品の減少による輸送コストの低減にもつながります。今後もし
ばらくは燃料費やドライバーを中心とする人件費の上昇により運賃の上昇
基調となりますので、物流費の抑制は買い手企業の課題の一つです。在庫
の保管期限の延長は在庫を使った生産の平準化がしやすくなりますので、
それによる製造コストの低減にも寄与します。


様々なコストが上昇する中で、商品そのもののコスト低減は多くの商品で
難しい状況にあります。こうした状況の中では物流条件の緩和等、サプラ
イチェーントータルでのコスト低減を考えていく必要があります。
参考)「セブン&アイ、食品ロス削減へ納品期限緩和」『日本経済新聞』
2023年4月3日 (https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC283BK0Y3A320C2000000/
閲覧日:2023年9月26日)


2023.9.29

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