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vol.112「価格交渉促進月間フォローアップ調査結果での貴社評価の確認を」

週刊 戦略調達
  【今週のトピックス】 2022年12月に中小企業庁は9月に実施した価格交渉促進月間フォローアップ調査結果を公表しました。今回の調査で特徴的な点は10社以上の受注中小企業から「主要な取引先」として挙げられた発注企業について、受注中小企業からの「2)価格交渉の回答状況」「3)価格転嫁の回答状況」につ ...
当社は支出管理(スペンドマネジメント)・戦略調達(ストラテジックソーシング)・最適購買を支援するソリューション群ならびにこれら業務のマネジメントノウハウと中国・アジア・米国・欧州・中南米をカバーするグローバルソーシングネットワークとを基に1)支出管理並びに調達購買マネジメントのアウトソーシング 2)支出管理・調達購買関連システム導入 3)貴社のグローバル最適購買実現などの支出管理・調達・購買・SCMに関わるプロフェッショナルマネジメントサービスを提供しています。それらのサービスを通じて貴社の「最善の支出管理・調達・購買」を実現することにより、調達購買コスト・物流費用・経費の削減や外部支出ならびにサプライチェーンマネジメントに対する効果の最大化による貴社の競争 ...

vol.112「価格交渉促進月間フォローアップ調査結果での貴社評価の確認を」

 

【今週のトピックス】


2022年12月に中小企業庁は9月に実施した価格交渉促進月間フォローアッ
プ調査結果を公表しました。今回の調査で特徴的な点は10社以上の受注中
小企業から「主要な取引先」として挙げられた発注企業について、受注中
小企業からの「2)価格交渉の回答状況」「3)価格転嫁の回答状況」につい
てスコアリングし各発注企業のスコアを実名で公表した点です。この調査
結果は何ら法的拘束力を持つものではありませんが、それぞれの項目で最
低評価を受けた企業は名前を挙げて報道され、記者会見やプレスリリース
等の釈明に追われました。


本来あるべき姿の適正な価格での調達購買を心がけていればこの調査で低
い評価を受ける事はないはずですが、かなり多くの企業がどちらかの項目
もしくは双方の項目で低い評価を受けています。


調達購買部門並びに経営者はこの調査での自社の評価を確認し、その結果
を真摯に受け止めるべきと弊社では考えます。その理由は企業イメージや
風評被害といった曖昧なものではなく、この評価は貴社の調達購買力に直
結するものだからです。


どの分野のサプライヤでも採算管理を強めており、発注企業を選別する様
になっており、優良サプライヤであればある程、仕事に困っていませんの
で、その傾向は高まります。サプライヤ各社も今回の調査結果を見ていま
すので、もし見積依頼が重なれば正当な対価を支払う発注企業への対応が
優先され、他のサプライヤからの評価が低い企業は場合によっては見積そ
のものを辞退されるという事となります。


本調査で高い評価を受ける事は難しい事ではありません。まず価格交渉の
要請があれば必ず応じる。サプライヤとの関係は対等ですので当然の事で
す。基本動作ですね。これに応じない理由というのは全く考えられません。
よって、ここで低い評価を受けるというのは最もあってはならない事です。
次いで、その要請を受けるか否かはあくまでも正当な要請であれば受理し、
そうでないものについては理由を添えて回答する。値上げそのものは正当
だが値上げ幅が正当でないというのであれば、ここ迄は正当と認められら
れるので受理するという形で交渉していく。


正当でない要請については受け入れなくても低評価にはつながらないと考
えます。なぜならば、今回の調査を見る限り、まだまだ多くの発注企業で
適正な価格で買うという事ができておらず、適正な価格で購入する企業は
高い評価を得られると伺えるからです。


2023.2.24

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