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vol.79「電力調達では内製化が調達戦略の一つに」

週刊 戦略調達
  【今週のトピックス】   電力供給が不安定になる中で電力調達を内製化する動きが出ています。物流施設開発の日本GLPは新規事業としてデータセンター運営を考えていますが、既存の物流施設と合わせその電力は自社での再生可能エネルギー発電により賄う計画である事を明らかにしました。参考)「日本G ...
当社は支出管理(スペンドマネジメント)・戦略調達(ストラテジックソーシング)・最適購買を支援するソリューション群ならびにこれら業務のマネジメントノウハウと中国・アジア・米国・欧州・中南米をカバーするグローバルソーシングネットワークとを基に1)支出管理並びに調達購買マネジメントのアウトソーシング 2)支出管理・調達購買関連システム導入 3)貴社のグローバル最適購買実現などの支出管理・調達・購買・SCMに関わるプロフェッショナルマネジメントサービスを提供しています。それらのサービスを通じて貴社の「最善の支出管理・調達・購買」を実現することにより、調達購買コスト・物流費用・経費の削減や外部支出ならびにサプライチェーンマネジメントに対する効果の最大化による貴社の競争 ...

vol.79「電力調達では内製化が調達戦略の一つに」

 

【今週のトピックス】

 

電力供給が不安定になる中で電力調達を内製化する動きが出ています。物
流施設開発の日本GLPは新規事業としてデータセンター運営を考えていま
すが、既存の物流施設と合わせその電力は自社での再生可能エネルギー発
電により賄う計画である事を明らかにしました。
参考)「日本GLPが再生エネルギー事業に参入。新会社FPSを設立 エネル
ギーバリューチェーンを構築へ」『日本GLP株式会社プレスリリース』
2022年4月5日


現在、電力需給は世界的に大きな転換点を迎えています。需要面では脱炭
素化の要請が高まっており、中長期的には再生可能エネルギーによる発電
で電力を賄っていく事が求められています。供給面で見た場合、現時点で
はすべての電力需要を100%再生可能エネルギー発電で賄う目処は立って
おらず、再生可能エネルギー調達において供給不足が生じる事は明らかで
す。


こうした時に調達戦略の一つとして生じるのが内製化です。内製化は調達
対象がモノから設備・人材と大きく変わる、多大な初期投資が生じる、費
用が変動費から固定費に変わるといった理由から通常の調達戦略検討の中
では検討の俎上に上る事はありません。


しかしながら、電力調達においては需要面においてコスト低減のみならず
脱炭素化への対応といった新たな要件が加わる一方で、サプライチェーン
の転換やリスクの増加といった要因が加わる中で、現実的な戦略の一つと
して内製化を検討する局面を迎えているといえます。


2022.7.1

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