【週刊 戦略調達 vol.113 2011.7.12】
コスト低減に終わりはない - 日本電産 永守社長のインタビューから

【2011年(第2回)ストラテジックソーシングベンチマーク調査のご案内】

昨年実施された第1回調査では、東証1部上場企業も含めた様々な規模や業
種の企業26社、28名の方々から参加を頂いたストラテジックソーシングベ
ンチマーク調査につき、第2回調査を実施します。

この調査は、弊社が開発したストラテジックソーシングスコアカードを用
いて、統一された評価項目、評価軸を基に、幅広い企業の調達機能の現状
についての情報を集めることにより、日本の調達業務の現状を把握すると
共に、参加企業に日本全体や業種の中での自社での調達機能の強弱の判断
に資する情報を提供するものです。

◇当スコアカードならびにベンチマーク調査の概要は⇒
http://www.samuraisourcing.com/service/benchmark/

日本の調達業務の礎づくりという観点から、調査は無料にて実施します。
調査にご協力頂いた方には、漏れなく、前回の調査・分析結果をまとめた
「2010年ストラテジックソーシングベンチマーキング調査報告書」ならび
に今回更新版を差し上げます。

ベンチマーク調査の回答は、2011年7月29日(金)を以って締め切りです
ので是非ご協力ご参加をお願い申し上げます。

調査のお申込みには、ご芳名、所属企業・団体でのメールアドレス、貴社
名、部署名、電話番号を明記の上、タイトルを「ベンチマーク調査申し込
み」として、このメールへの返信で構いませんので弊社宛ご連絡下さい。
当調査に関する質問などがございましたら、このメールへの返信で構いま
せんので弊社宛ご連絡下さい。ご協力ご参加をお願い申し上げます。

※今回の調査は、所属企業・団体の調達・購買・物流関連業務に携わって
いる方向けに行っているため、企業・機関・団体様を特定できない場合や、
コンサルティング会社、ソリューション提供会社など同業他社様からの申
し込みにつきましては、お申し込みをお断りさせて頂く場合がございます
こと、ご了承願います。

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【今週のトピックス】

少し前のものになるが、日経ビジネスONLINEの日本電産の永守社長へのイ
ンタビュー記事を見て、「コスト低減に終わりはない」と改めて思わされ
た。

そのように感じたのは、永守社長の日本企業に対する厳しい環境認識を読
んでのこと。今回は、永守社長のその環境認識を紹介したい。

「多くの日本企業は、中国など新興国の企業がどんどん安いものを出して
くる時、『我々は高級品でいく』と考える。大企業ほどすぐにそう言う。
だが思い起こすと、僕が日本電産を創業した73年に、米国にはRCAという
巨大電機メーカーがあったけど、十数年でつぶれた。

誰にやられたかといったら日本の電機メーカーだ。今で言えば、韓国や台
湾、中国のメーカーにやられたようなものだろう。

どうしてやられたかと言うと、高級品に逃げて低価格品はOEM(相手先ブ
ランドによる生産)にしたわけだ。今、日本の会社が中国や台湾の会社に
パソコンやほかのモノを作らせているが、それに似ている。

高価格品市場だけで生きていけるというのは、技術的過信に基づいた発想
で、とても危険だ。技術だけで売れるなら新興国市場はみな先進国の製品
で埋め尽くされていたはずだが、そうはなっていない。新興国市場を侮っ
てはいけない。

技術的過信は、企業と国の双方を危うい方向に持っていく。(出所:日経
ビジネスONLINE 徹底予測 日本の復興 2011年6月15日「今こそ、血み
どろのシェア争いを勝ち抜け 復興に向けた提言:日本電産の永守重信社
長に聞く」

日本だけでなく、米国も欧州も先進国市場の景気低迷が続いており、回
復の兆しが見られない。日本に至っては人口減による市場縮小が必至だ。
こうなってくると良い時もあれば悪い時もある景気と考えるより、特に日
本については、市場が縮小する方向にあるという経済構造の変化と捉える
べきだろう。

弊社のような市場シェアが殆どないベンチャー企業であれば、マクロの市
場の縮小の影響を直接受けることは少ない。それよりは一件々々のお客様
をどう獲得、確保していくのかというミクロの問題である。

一方で、企業規模のある程度大きくなると、その固定費負担から、ある程
度のマス(数量)の市場を常に確保しておかなければ維持できなくなって
しまう。

高級品市場というのは得てして単価が高く利幅はあるものの、数量があま
りにも少なく、利益の絶対額を十分に確保できない。今の日本の自動車メー
カのようにディスカウント市場から、品質を改善しマスマーケットに進出
し成功した例は多々あるが、マスマーケットから高級品市場に進出するこ
とにより、企業としての飛躍を果たした例はあまり聞いたことがない。

一方で、高級アパレルやベンツのように高級品市場からセカンドラインで
マスマーケットに進出し、成功した例は多々ある。やはり企業規模がある
程度になってくると、ニッチマーケットで成功しても焼け石に水で、マス
マーケットでの勝負に勝たなければいけないということだ。

「我々は高級品でいく」戦略のもう一つの問題は、あくまでもモノ発想で
顧客発想でない点だ。そこには、自分達がそのコストででしかモノづくり
ができないので高級品市場を攻めるという考え方しかなく、高級品にニー
ズがあるのか、その高級品にはどういうニーズがあるのか、どれだけの市
場規模があるのかといった顧客視点での発想がまったく欠如している。こ
れではモノは売れない。

では、冒険をせず、これまでの国内を中心としたマスマーケットを中心に
守っていけば何とかなるかというと、残念ながらそうはいかない。日本企
業がかつてそうであったように、韓国、台湾、中国などの新興国のディス
カウント市場のプレーヤーが品質を向上させ、日米欧の先進国のマスマー
ケットを虎視眈々と狙っている。彼らの攻勢を受け、汎用半導体、パソコ
ンから日本企業が相次いで撤退を余儀なくされたように、また、最近では、
スマートフォンで既に韓国、台湾メーカ品が日本市場に多く入ってきてい
る。

永守社長はこのインタビューで説く。「日本企業はもう一度、世界で血み
どろのシェア争いをしないといけない。繰り返しになるが、低価格品は新
興国企業に任せるなどと言っていたら、やがてやられる。戦い抜くという
スピリッツがないとダメなんだ。」

こうしたことを考えると、結局、我われがやらなければいけないことは、
「良いものを安く早く作る」ということに尽きる。特に、安くということ
になると、これからの成長市場、マス市場である新興国市場の価格に見合っ
たコストでのモノづくりということになる。

そのためには、たゆまぬコスト低減努力を続けていくしかない。コスト低
減に終わりはない。

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【株式会社 戦略調達からの他の情報提供のご案内】

※弊社からの情報提供は、調達・購買・物流関連業務に携わっている方向
けに行っているため、企業・機関・団体様を特定できない場合や、コンサ
ルティング業やソリューション提供業の方の申し込みについてはお断りさ
せて頂きます。ご理解ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

■「購買プロフェッショナルマネジメント企業から見た購買の方向性」講演
資料公開中

当資料では、間接材、本社購買、総務購買、販売管理費品目を中心とした
購買業務の方向性と、日本企業のこれらの購買業務の現状、今後の取組の
具体的な方向性についてご紹介しています。

間接材の購買を担当されている方は是非ご覧下さい。まだ、弊社のweb会
員でない方は、これを機に是非ご登録頂ければと存じます。

既に弊社web会員様で講演資料をご覧になりたい方はこちら⇒
http://www.samuraisourcing.com/member/pdf/100827_ssi_Biznet.pdf

web会員登録のお申し込みはこちら(無料)⇒
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■調達・購買コスト削減、業務改善にお悩みの方必見!「どこから始める
 調達・購買コスト削減?」セミナーテキストを無料配布】

弊社では、先般開催し、高い評価を頂いた「どこから始める調達・購買コ
スト削減?」セミナーテキストを無料配布しています。

詳細はこちら⇒http://samuraisourcing.com/news/post_10.html

セミナーテキストの申し込みは、タイトルを「どこから始める調達・購買
コスト削減セミナーテキスト希望」として、

* お名前
* 会社名
* 部署名
* 役職名
* お勤め先メールアドレス
* 電話番号

をご記入の上、ms1@samuraisourcing.com 宛に、もしくはこのメールの返
信にてお申し込み下さい。

■調達・購買から始める環境経営、環境調達.com
弊社では、喫緊の課題である環境問題に調達・購買活動から貢献すべく、
環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それに資する優良なサ
プライヤの紹介など、企業の調達・購買活動からできる環境経営に関する
情報発信を行う、環境調達.comを運営しています。

環境調達.comはこちら⇒ http://samuraisourcing.com/knowledge/green/

環境調達.comの開設に合わせて、毎週木曜日+都度、環境調達.comの新着
トピックスを無料でお届するメールマガジン「環境調達.com」の配信も開
始しました。メールマガジン「環境調達.com」のご購読はこちら(ご購読
は無料)⇒ http://www.mag2.com/m/0000293666.html

■調達・購買部門のマネジメントblog 「調達・購買部門の縦と横」
調達・購買部門のマネジメントのあり方について、1.部門マネジメント、
2.体系化、3.実践という弊社独自の視点により、ブログ形式でまとめ、弊
社サイトにご登録頂いた方に限り公開しています。詳細はこちら⇒
http://samuraisourcing.com/knowledge/blog/

■調達・購買プロフェッショナル登録
当制度は、弊社でのポジションの有無に関わらず、調達・購買業務でキャ
リアを形成したいという方々に、希望する調達材カテゴリやご経歴などを
伺い、適したポジションの募集が生じた場合に、優先的にご登録頂いた方
へ働きかけるものです。是非ご登録をお願いします。詳細はこちら⇒
http://samuraisourcing.com/recruit/recruit/entry.html
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【弊社のお勧め】

■『 中国調達とものづくりの現場から』(メルマガ)
バイヤーキャリア15年、中国調達7年の産機部品バイヤーのZhenさんの中国
調達実践論。その視点は、中国調達だけでなく、すべての調達に通じます。
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【編集後記】

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

永守社長のような第一線の経営者の環境認識には、やはり鋭いものがあり
ます(山本)

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【週刊 戦略調達】
■発行者 株式会社 戦略調達 中ノ森 清訓
 www.samuraisourcing.com
■発行日 毎週火曜日
■創刊 2009/4/16
■ご意見、ご感想、お問い合わせは ms1@samuraisourcing.com
トピックスの選定や構成も皆様の声に合わせていきます ので、ご意見、
ご感想をお寄せ下さい。(このメールへの返信でできます)
■引用、転送などは、出所を明記して頂ければ、了承を得たものとします。
■よろしければお知り合いや職場の方々へ、この「週刊 戦略調達」をご
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 料)は⇒ http://www.mag2.com/m/0000288812.html

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