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【環境調達.com 第39号 2010.3.25】
東レ、環境負荷のライフサイクルアセスメントツールを本格展

【環境調達.com 新着トピックス】

東レは、このたび、環境負荷のライフサイクルアセスメントツール「T-E2
A(ティー・イー・ツー・エー、TORAY Eco-Efficiency Analysis)」を開
発し、全事業系列でその運用を開始したとのことです。

T-E2Aは、複数の製品やプロセスを、「環境負荷」と「経済性」の両面か
ら比較評価できる分析ツールとのことで、1)製品ライフサイクルで発生す
る約800種類の環境負荷項目の定量化、2)製品・サービスの生産段階にと
どまらず、使用・廃棄段階の費用を含めてライフサイクル全般に掛かる経
済的負担、ライフサイクルコスト(LCC)の定量化、および3)環境負荷と経
済性それぞれにおける削減寄与度を試算し、見える化する機能を持つのが
特長とのことです。

今後、同社はT-E2Aによる分析結果を、新素材・新製品の研究開発、生産、
マーケティング、投資判断や事業戦略の策定など経営判断の指標として活
用し、本格的に展開する、そのために、現在、T-E2Aによる分析作業の迅
速化を図るため、全社環境情報の集積化と一元管理を行う東レLCMネット
ワークシステムの構築を進めているとのことです。
(出所:2010年3月18日 同社プレスリリース)

凄い取組みです。是非、環境負荷と経済性のそれぞれの側面において、原
料から使用・廃棄段階のどこまでのプロセスをどれだけのメッシュで捕捉
されているのかお伺いしたいです。

これは、皮肉でも何でもなく、純粋に、これらが非常に難しい事だと感じ
ているからです。たとえば、単純に、経済性を見てみましょう。あなたの
会社の商品・サービスのアイテム単位でのライフサイクルコスト、ご存知
ですか?お客様での利用、廃棄に関わるコストまで、なかなか把握してい
ませんよね。それでは、もっとシンプルに、お客様への提供までではいか
がでしょう?アイテム単位で、マーケティング、営業、物流コストを把握
しているケースはまれではないでしょうか?それでは、更に簡単にして、
アイテム単位の実際の製造原価はどうでしょう?設備償却、副資材、間接
人件費など、結構、実際原価ではなく、売上高や数量に応じて、ざっくり
と配賦されていることが殆どではないでしょうか?

商品・サービスのライフサイクルコストを把握する方法として、コンセプ
トとしては、その商品・サービスに関わるすべての活動を洗い出して、そ
れらの活動一つ一つのコストを明確にし、その合計によってライフサイク
ルコストを明らかにするABC会計(Activity Based Costing、アクティビ
ティベースドコスティング、活動基準原価計算)という考え方はあります
が、実際には、個々のライフサイクルでの活動は、商品・サービスと1対1
で対応していないことから、商品・サービス毎どころか、すべての細分、
例外ケース毎に活動を分けなければならず、自社内だけでもその作業量が
膨大になること、社外も含めると更に作業は膨大になる上、データそのも
のをそのレベルで保持している会社が少ないため、外部からの入手は不可
能に近く、日常の意思決定に用いられているケースはあまり聞いたことが
ありません。

加えて、環境負荷となると、コストの他に、二酸化炭素排出量、資源別利
用量、エネルギー使用量などについて、同じ作業をせねばならず、実験的
に1アイテムを取り上げてというケースは幾つか試みられてきましたが、
日常の経営判断に利用されるレベルでというのは、非常に稀なケースです。

これらが測定できるとなると、環境経営においては、大きなブレークスルー
となります。なぜなら、これまでライフサイクルトータルでの環境負荷の
削減を証明するのは、上記の理由で非常に困難でした。よく、リサイクル
で再資源とした方が良い、いや、ゴミとして焼却した方が、トータルでの
エネルギー効率は良いと、専門家の間でも意見が異なるのが、環境負荷削
減効果の測定の難しさを示しています。また、環境負荷と経済性のバラン
スで言えば、価格は高いけれど、製品寿命が長い、メンテナンスフリー、
必要資源・エネルギー量が少ないといった時に、なかなか判断がつかず、
改善が進まないということも良くあることです。ライフサイクルで、環境
負荷と経済性を測定できるようになれば、これらの難問を一気に解決する
ことが可能になります。

同社は、T-E2Aを自社のライフサイクルマネジメントの推進に活用するに
とどまらず、産業界、社会に広く提唱し、普及・浸透を目指すことで地球
環境問題の解決と、持続的な低炭素社会の実現に向けて貢献していくとの
ことですので、是非、約800種類の環境負荷項目とは何なのか、原料から
使用・廃棄段階のどこまでのプロセスを、どれだけのメッシュで、どうやっ
てタイムリーに把握されているのかについて、早い段階で世に広めて頂け
ればと願います。

※以上は、掲載企業からの情報や一般に公開されている情報を基に、参考
情報として、弊社の視点で編集したものです。掲載企業との取引や契約に
ついては、あなたの判断に基づき行って下さい。掲載企業との取引や契約
についてのトラブルについては、弊社では一切責任を負いませんので、あ
らかじめご了承下さい。

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【東京工業大学大学院 キャリアアップMOT ストラテジックSCMコースの
  ご案内】

東京工業大学大学院 キャリアアップMOT(CUMOT)サプライチェーン戦略
スクール ストラテジックSCMコースにて、弊社代表の中ノ森が講師を務め
ます。

CUMOTのプログラムは、東京工業大学大学院イノベーションマネジメント
研究科が主体となり連営する、企業の次世代を担う中核人材のキャリアアッ
プを支援する技術経営(MOT)教育プログラムです。

グローバル化する世界のニーズに応えて、新たなパラダイムに対応する新
しいサプライチェーンの創造が企業にとって大きな課題となっています。
サプライチェーン戦略スクールは、日本は個々の現場力、製品やサービス
の品質では海外に比べて勝っているのに、ビジネストータルとしてのサプ
ライチェーンマネジメント(SCM)やその成果としての収益力では遅れをとっ
ているという問題意識について、東京工業大学と産業界のメンバーが議論
を重ね、この現状を打ち破る解として、企画されたものです。

サプライチェーン戦略スクールの第一弾として、ストラテジックSCMコース
(春期)が、5月から8月にかけて開催されます。弊社代表の中ノ森は、こ
のストラテジックSCMコースでは、SCMにおける調達・購買機能のマネジメ
ントのあり方についての講義を担当します。当講義では、SCMにおける調
達・購買機能のマネジメントとはどうあるべきか、また、グローバル市場
におけるその先進事例について講義する予定です。

このコースでは、他にSCMの実務の一線で活躍しながら先端的な研究を怠
らない優れた方々を講師陣に迎え、企業の方々が、グローバル化の時代に
ふさわしい新しい構想に基づいて、幅広い経営的な視点と経営科学的なア
プローチで、それぞれの企業の戦略に即したサプライチェーン・マネジメ
ントを学び、それぞれの企業でのSCMの実現への道筋を見つけ出す力をつ
けて頂く事を目指しています。

これからのグローバル競争の軸となるSCMの根幹を理解した経営者として、
あるいはSCMのプロフェッショナルとして、日本の強み、文化を活かし、
グローバル競争に打ち勝つ、新しいSCMの形を一緒につくって行きたいと
いう経営者、経営幹部、経営企画、情報システム企画、調達・購買、生産
管理、物流部門の方々に、是非ご参加頂ければと存じます。

願書受付は3/1(月)~ 4/16(金)、締切日必着となります。志望理由な
ど、少し時間が必要と思われますので、お早めに準備頂く事をお勧めしま
す。カリキュラム概要、募集要綱などにつきましては、

東京工業大学大学院 キャリアアップMOTのウェブサイト
http://www.mot.titech.ac.jp/cumot/sss/scm/

をご覧下さい。

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【「穫れたて調達情報」コーナー開設のご案内】

弊社では、この度、お付き合いさせて頂いている優良サプライヤの方々か
らこっそり教えて頂いた、穫れたてのお得情報をご紹介する「穫れたて調
達情報」コーナーを、弊社サイト内に設けました。

「穫れたて調達情報」の第一弾は、バクテリアを99%捕捉する「サージカ
ル/メディカルマスク」と、花粉症対策や食品加工等の衛生作業向けの
「フェイスマスク」です。今回のお得な点は、中国工場からの直接調達に
よる価格優位性です。

今回のマスクご紹介を記念し、不織布三層マスクを関東地域への送料込で
1カートン=5,510円(50枚/1ケース×40ケース=2,000枚、1枚=2.76円)
で販売します。限定100カートンの特価販売です(関東地域以外の方は別
途ご相談させて頂きます。お気軽にお問合わせ下さい。)

「穫れたて調達情報」ならびに「サージカル/メディカルマスク」「フェ
イスマスク」の詳細情報はこちらです。 ⇒
http://www.samuraisourcing.com/partners/goods/

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【貴社の取組事例や優良サプライヤ様を無料で応援させて頂いています】

弊社では、企業規模やブランドに関わらず、本当に良いモノが売れる社会
に微力ながらでも貢献したく、弊社が評価する環境負荷を低減する商品・
サービスの開発事例や優良サプライヤ様について、この環境調達.comや、
弊社のお客様や調達・購買部門の方々などに対する弊社からの情報発信を
通じて無料でご紹介させて頂いています。

是非、貴社の環境に配慮した優れた商品・サービスの開発事例や優良サプ
ライヤ様について、情報をお寄せ下さい。

弊社が応援するのは、

1.既存の商品・サービスに対して競争力を持つこと
2.実際に環境負荷を低減するもの
3.環境負荷の低減効果を証明できるもの

といった条件を満たす商品・サービス、サプライヤ様です。

この三点を弊社が評価できるものであれば、お寄せ頂く情報の様式は自由
です。環境負荷を低減する優良商品・サービスの開発事例やサプライヤ様
の情報は、このメールにご返信頂くか、ms1@samuraisourcing.com宛にお
送り下さい。評価やご紹介にあたって料金は頂戴しませんので、是非ご連
絡頂きたく、よろしくお願い申し上げます。

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弊社では、先般開催し、高い評価を頂いた「どこから始める調達・購買コ
スト削減?」セミナーテキストの無料配布を開始しました。

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セミナーテキストの申し込みは、タイトルを「どこから始める調達・購買
コスト削減セミナーテキスト希望」として、

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    * 電話番号

をご記入の上、ms1@samuraisourcing.com 宛に、もしくはこのメールの返
信にてお申し込み下さい。

※当資料の配布は、調達・購買・物流関連業務に携わっている方向けに行っ
ているため、企業・機関・団体様を特定できない場合や、コンサルティン
グ業やソリューション提供業の方の申し込みについてはお断りさせて頂き
ます。ご理解ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

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※「調達・購買部門の縦と横」は、調達・購買・物流関連業務に携わって
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同業他社様からの申し込みにつきましては、お申し込みをお断りさせて頂
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【編集後記】

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

東レのT-E2A、凄いですね。弊社も、同じようなことができないか模索し
た時期もありましたが、今回挙げたような理由により、物理的にできない
ものと考え、断念しました。

世の多くの企業が、「何が本当に環境負荷の削減になるんだ」「環境負荷
と経済性どう両立させればいいんだ」と悩んでいることと思います。

T-E2Aがその答えとなることを期待しています。(山本)

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【環境調達.com】
■発行者 株式会社 戦略調達 中ノ森 清訓
 www.samuraisourcing.com
■発行日 毎週木曜日+随時
■創刊 2009/6/22
■ご意見、ご感想、お問い合わせは⇒ ms1@samuraisourcing.com
  トピックスの選定や構成も皆様の声に合わせていきますので、ご意見、
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